「新訳 飛ぶ教室」
エーリヒ・ケストナー 作 那須田 淳 木本 栄 訳
2012年 KADOKAWA
長女も小学3年生、中学年に突入しました。
本は好きですが、なかなか気に入るものを見つけるのが難しいようです。
私の薦めるちょっとオールドスクールな本は読んでくれず、青い鳥文庫の「トキメキ図書館」や「黒魔女さん」シリーズなんかにハマっています。
これらの本は私自身は読んでいないため紹介は出来ませんが、シリーズ数が多いためどんどん次を読むことが出来るの点が良いなと思いました。
名探偵コナンが好きなので、元ネタも知っておいたら?とシャーロックホームズの児童書版を借りて来ましたが、どうも今ひとつハマらなかったようです。
もう少し大きくなってから大人版を読んだ方が良いかな。
そんな中、児童文学といえばやはりケストナーなんか不朽の名作だし読んではどうかと思ったのですが、これまでの傾向から言ってやはり翻訳が古いと読みづらかったり言い回しが古くてよく分からない(だから読みたくない)みたいな感想が返ってくるのです。
ですが、角川つばさ文庫から「飛ぶ教室」の新訳版が出ている事を検索して知りました。
イラストも現代風で大人からすると違和感がありますが、小学生にはかなり取っ付きやすくなっていると思います。挿絵も多めに入っているし、内容も読みやすいと感じました。
書かれた年代も古く、しかもドイツの寄宿学校という特殊な環境がすぐには理解できない部分もあったようですが、よく分からない部分は読んであげたり説明してあげたりして、最後は感動していました。
寄宿学校の学年システムや、中学生にあたる年齢の子が普通にタバコを吸っていたりする、現代の感覚では理解し難い部分などには注釈が付いていて理解しやすくしてくれています。登場人物が結構多いので最初なかなか覚えられないのですが、最初のページに登場人物一覧があるのでそれも助かりました。
小学生から高校生くらいまでの年代の子達が寮で一緒に暮らしている、という状況は、「忍たま乱太郎」を例に出すと子どもには分かりやすいかも?
私も今回久しぶりに読み直したのですが、お母さんくらいしか女性は出て来ず、少年同士の友情や結束だけでなく大人の男性のブロマンスもあり、なんというか思いの外少年漫画的な世界だったんだな、と感じました。漫画なら同人誌めっちゃ出そう...
大人なので正義先生や禁煙さんの側に感情移入してしまいましたが、少年たちの純粋で繊細な心情が瑞々しく、色褪せない名作でした。
文体が取っ付きにくくてこういった名作が読めないのは勿体無いので、読みやすい新訳を出してくれてありがとうございます!とこの件に関してはKADOKAWAに感謝です。
こういうテイストの新訳版は出ていないけど、「エーミールと探偵たち」も勧めてみようかな。